ニッケル(Nickel)の買取り
ニッケルは、鉄族元素の1つであり、元素記号はNi、原子番号28、原子量58.71。英語ではNickel(ニッケル)です 銀白色の金属で、地殻中に存在します。 大畑商事は、ニッケルスクラップを買取っています。
ニッケルは研削しやすく、展延性にすぐれ、鉄と同じく鍛造・鍛接ができます。 合金材、メッキ材のほか、水素添加触媒、真空管材料、人絹工業等に広く用いられています。
ニッケルは、鉄と同じように磁石に付きます。
磁石に付く金属(単体)は、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)です。
ガドリニウム(Gd,64)は約20℃以下で強磁性、ジスプロシウム(Dy,66)は約-188℃以下で強磁性
純ニッケルと鉄のニッケルメッキとの違い
鉄は容易に錆びますので、表面にニッケルメッキがされることがあります(パイプ椅子等)。
表面はニッケルですから、見た目はほぼ同じであり、違いは分かりません。
上述したように、ニッケルも鉄も磁石に付くので、磁石による判別も困難です。
厳密には、磁石に付く強度が 純ニッケル>ニッケルメッキ鉄 なのですが、差は微妙で、二者しかないと分かっている状況であれば、何とか判断できるかもしれません。
しかし、片方のみを出されてしまうと、磁石による判別は難しくなります。
ニッケル(Nickel)の合金
ニッケルは、合金として使われることが多く、
➡ ニッケルクロム(ニッケルとクロムを主とする合金)
クロムは原子番号24、銀白色で硬くもろい強磁性の金属。
➡ フェロニッケル(ニッケルと鉄を主とする合金)
フェロ(Ferro-)やフェリ(Ferri-)は「鉄の」を意味する接頭辞。
➡ ニッケルカッパー(ニッケルと銅を主とする合金)
カッパー(Copper)は銅のこと。
等があります。
具体的には、以下のものがあります。
➡ ステンレス(オーステナイト系)・・・SUS301、SUS304、SUS310、SUS316等
➡ ステンレス(析出硬化系)・・・SUS630、SUS631等
但しSUS400系等、ニッケルがほとんど含まれていないステンレスもあるので注意。
➡ 洋白(洋銀)・・・ニッケル、銅、亜鉛からなる合金、銅+亜鉛=黄銅なので「ニッケル黄銅」とも。新五百円硬貨は洋白製。
➡ 白銅(はくどう)・・・銅とニッケルからなる合金。百円硬貨、旧五百円硬貨。キュープロ(キュープロニッケル、Cupronickel)とも。
➡ 耐熱鋼・・・オーステナイト系(SUH31、SUH35、SUH36、SUH37、SUH38、SUH309、SUH310、SUH330、SUH660、SUH661)。
オーステナイト系ではSUH35、SUH36はニッケルの含有量が少なく、フェライト系、マルテンサイト系は微量。
➡ ニクロム(Nichrom)・・・ニッケルとクロムの合金。
➡ インコ(Inco)、インコネル(Inconel)、インコロイ(Incoloy)・・・ニッケルとクロムを主とする合金。
➡ ハステロイ(Hastelloy)・・・ニッケル、モリブデン、鉄、クロム等からなる合金。
➡ ワスパロイ(Waspalloy)・・・ニッケル、コバルト、クロム、モリブデン、鉄、アルミニウム、チタン等からなる合金。
➡ ニモニック(Nimonic)・・・ニッケル、クロム、コバルト、鉄、チタンからなる合金。
➡ ハイパニック(Hypernick)・・・ニッケル、鉄からなるニッケル合金。
➡ イリウム(Illium)・・・ニッケルとクロム、モリブデン、銅、鉄からなる合金。
➡ ヘビメット(Hevimet)・・・ニッケル、タングステンからなる合金。
➡ コバール(Kovar)・・・ニッケル、コバルトと鉄からなる合金。
➡ モネル(Monel)・・・ニッケル、銅からなる合金。
➡ マルチメット(Multimet)・・・ニッケル、クロム、コバルト、モリブデン、タングステンからなる合金。
➡ ミューメタル(Mu Metal)・・・ニッケル、銅、鉄からなる合金。
➡ ジャタロイ(Jatalloy)・・・ニッケル、クロム、モリブデン、タングステン、チタンからなる合金。
➡ 42Ni(ヨンニーニッケル)・・・ニッケル42%、鉄57%、他からなる合金。「42アロイ」とも。
➡ インバー(Invar)・・・ニッケル、鉄からなる合金、ニッケルが36%含まれているので「36Ni」「36アロイ」とも。
上記を見ても分かるように、ニッケルの合金は非常に多くあります。
また、ハイパニックはニッケルと鉄からなる合金ですが、インバーもニッケルと鉄からなる等、非常に複雑です。
金属ではありませんが、ハイブリッド車バッテリー(ニッケル水素)にも、ニッケルが含まれています。
ニッケルスポンジについて
ニッケルスポンジというスクラップがあり、文字通りスポンジ状の金属です。 フィルター等に使われます。 ニッケルの割合が高い(99%)もの、ニッケルの割合が低いもの(90%)、鉄にニッケルメッキされたもの等があります。
(鉄にニッケルメッキされたもの)
鉄にニッケルメッキがされたスポンジ(ニッケルメッキスポンジ)は、買取ができませんのでご注意ください。
ニッケル(Nickel)の買取価格について
ニッケル及びニッケル合金の買取価格は、ニッケルの含有量、成分、付着物、形状等によって変わります。
ミルシート(材質を証明する書類)があれば確実ですが、ない場合は、弊社までサンプルをお持ちください。
弊社所有の金属分析器にて、ニッケル含有量をお調べいたします。
ニッケル 特殊金属 スクラップ 買取に関連するコンテンツ
- ステンレス・・・SUS304等、ニッケルを含むものがある
- ニクロム・・・ニッケルとクロムの合金
- 洋白(洋銀)・・・銅と亜鉛とニッケルの合金
- インコ(Inco)・インコネル(Inconel)・インコロイ(Incoloy)・・・ニッケルを含む合金
- コバール(Kovar)・・・ニッケルを含む合金
- モネル(Monel)・・・ニッケルを含む合金
- ハステロイ(Hastelloy)・・・ニッケルを含む合金
- ワスパロイ(Waspalloy)・・・ニッケルを含む合金
- ヘビメット(Hevimet)・・・タングステンとニッケルの合金